おかげさまでありがとうございます。
今月は、災いに気をつけていただきたいと思います。
7、8、9月はお盆月、お彼岸月でもあります。天災、人災を含め、災いが起きやすい月となりますので、充分に気をつけてください。
いつも申し上げておりますが、先祖供養をしっかりする事、お経をあげたり聖地にお参りしたりする事、またお百度や滝行によって身を清めて因縁浄化をする事は、大難が小難、小難が無難になる事に繋がります。いつも以上に心がけていただきたいと思います。
それと同時に、言葉の持つ力というものを意識して欲しいと思います。言葉というのは非常に便利なものではありますが、厄介なものでもあります。言葉にはそもそもの意味があります。例えば、「アホ」という言葉はマイナスの意味がありますが、使う人の心や言い方によって愛着を持った表現になる事もあります。逆に「賢い」という言葉はプラスの意味がありますが、これも言い方によっては非常に嫌味な表現になる事もあります。
先日、みんなで話をしている時に、ある人の発した言葉に棘があるなと感じる事がありました。その言葉は別の人にとって棘ではなく矢となり刺さってしまった様で、その人からは、その刺さった言葉の矢を自分で抜いて投げ返したなと感じる言葉が出てきました。この様なやりとりは絶対に良いものを生みません。みなさんは、腹が立っても隣の人を殴りませんよね?言葉も同じです。時に、ゲンコツより痛みを与える力を言葉は持っています。ここ数年問題視されているネットでの誹謗中傷はまさにこれだと思います。
逆に、言葉は人を救う事や癒す事もあります。それだけ言葉というものには大きな力があります。そして私達全ての人間がその力を持っているのです。みなさんは、その力をどう使いたいですか?みなさんが発する言葉は、良くも悪くも誰かに影響をもたらしています。そして、それは形を変えて必ずご自身の元に戻ってきます。それが縁というものです。
みなさんが発する言葉がトゲトゲしたきついものではなく、温かいものでありますように。感謝の言葉、慈悲の言葉が素直に出てきますように。そうやって言葉の功徳を積んで、温かい世界が広がる事を願っております。
おかげさまでありがとうございます。
合掌
浅田 芳順
(令和七年七月一日 法話より)